ビジネスシューズの選び方
失敗しない一足目
社会人として恥ずかしくない靴の選び方を知っていますか? 社会にでれば、その場にふさわしい振る舞いを求められます。ですから、単に靴を選ぶということにとどまらず、急な予定でも問題なく対応できるよう準備をすると考えるといいでしょう。と、いっても身構える必要はありません。3つの形状から一足目の靴に最適なものを選ぶだけです。
就職活動をはじめた時、私は初めて自分でビジネスシューズを買いに出かけました。知識ゼロで店頭まで行ってはみたものの、リクルートコーナーで何をしていいかわからず行ったり来たりしたのを覚えています。その時に、「葬儀でも履けるオーソドックスな靴はどれか?」と店員さんに聞けたら、どんなに楽だったでしょうか。
社会人として靴が必要なシーンを考えてみると、次の3つになります。
- 冠婚葬祭
- 仕事
- オフ用
この3つのシーンに合わせた靴を持っていればいいのですが、まずは最もフォーマルな冠婚葬祭用でも履ける靴を買うのがベストです。冠婚葬祭で履ける靴であれば、日常のビジネスシーンでも問題なく履くことができますし、急な葬儀などにも対応できます。
ところで、なぜ冠婚葬祭でフォーマルな格好を求められるか考えたことはありますか?決まり事だからと言ってしまえばそのとおりですが、もう少し深く考えてみましょう。
結婚式にしても、葬儀にしても、それは人生の中でとても大きな出来事です。当事者だけでなく、そのご家族・親族にとっても大きな意味がある行事です。そんな大事なシーンに場違いな格好できた人がいたら、どう思うでしょう? 「この人は軽く考えているのだな」と思われても仕方ないですよね。冠婚葬祭でキチッとした格好をすることは、「私にとっても大事な行事です」と共感を示すことにもなるのです。
知っておきたい靴の部位名称
最初に靴の3つの部位について学んでおきましょう。次の3つです。
- 羽根(紐を通す部分)
- アッパー(足の甲をつつむ部分)
- トゥ(つま先)
この3つの部分を知っていると、大まかにビジネスシューズを分けることができて、靴選びで迷うことが無くなります。フィッティングの際にも、店員さんとの話がスムーズに進むでしょう。
冠婚葬祭で使える靴の選び方
冠婚葬祭の中でも最も厳格なのは葬儀です。まずは、葬儀用の靴を選びましょう。普段から葬儀でも履ける靴を履いて入れば、突然のご不幸にもこまりません。条件は次の3つです。
- 必ず内羽根式を選びます。羽根には、靴の内側に付いている内羽根式、外に出ている外羽根式があります。
- ストレートチップを優先して選びます。アッパー部分に横向きの縫い目が一本入っているものです。
- プレーントゥでも問題ありません。アッパー部分に縫い目がないものです。
買いにいく際は、内羽根式のストレートチップと覚えておけばよいでしょう。なぜ、内羽根式がフォーマルなのかというと、形状の発祥が19世紀頃のイギリス王室といわれているからです。あとは黒色の靴を選び、フィッティングあるのみです。これで葬儀用の靴がきまりました。婚礼は事前に連絡があり準備ができますが、ご不幸は突然やってきまます。いつでも参列できるよう、 きっちり準備しておきましょう。
冠婚葬祭用の靴が確保したら、次は仕事用の靴です。今回選んだ靴を仕事で履いても問題ありませんが、普段から一足の靴だけを履いていると痛むのが早くなりますし、ヨレヨレになった靴で葬儀に参列するのは気がひけます。余裕ができれば普段の仕事で履く靴として2足目を選んでしまいましょう。