タクログが流行

タクログ

自宅の表札下に日記帳をぶらさげ、通行人がコメントや告知を書き込めるようにしたタクログが流行している。近所付合いの少ない都市圏の主婦が発案したこの仕組みは、手軽にコミュニケーションできることから瞬く間に広がった。

タクログにどっぷりはまってしまったAさんはこう語る。
「毎日、自分の日記にコメントがつくのが楽しみで生活の一部になっています。タクログなしでは生きてけません。」

またBさんは
「大根が上手に煮込めないと書いたら、近所の方がレシピをたくさん書き込んでくれました。今まで話したことがなかったご近所さんとお友達になれて世界が広がりました。」 と嬉しそうに取材に答えてくれた。

コミュニケーションの新しい形として定着しつつあるタクログだが、誰でも気軽に書き込めることから近所の恐いおじさんに説教めいたコメントを毎日書き込まれたり、ピンクチラシを貼り付けられたりとトラブルも多発しているようだ。

タクログ

歓迎されないコメントは、コメント削除ツール:消しゴムで削除することが可能だか、最近ではボールペンで書き込まれるなど対策は難しい。

タクログユーザーからは一連の迷惑書き込みに対して法的整備をとの声も多いが、行政の腰は重いようだ。

一方、タクログ関連商品の売上げは好調で、各社関連ツールの開発に熱が入っている。

入門者用のメモログは、タクログを一回り小さくした持ち運びに便利なサイズがユーザーに好評だ。販売店では、誕生日プレゼントや入学祝にまとめ買いする人も多いのだという。安上がりである。

またヘビーユーザーからは、WEBとの連動を望む声も多く、IT技術を盛り込んだ高機能タクログの発売も予定されれている(写真左下)。

最新版のタクログではインターネットを利用し、隣町の家庭との日記交換も可能になる。盗難防止用のチェーンはオプションで別売。

記者は、子供の頃お世話になった「お絵かきツール:せんせい」を思い出してしまうのだが、タクログに詳しい同僚にそれを話したところ「まったくわかってない」と鼻で笑われてしまった。

多くの人と企業を魅了するタクログだが、ホームページ・ブログと同じく単なるブームで終わるのか、それともコミュニケーションの一形態として定着するのか静かに見守りたい。

[ 2005年4月1日 ]

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